土星は難しい・・・
木星は撮影して楽しい惑星、土星は撮影が難しい惑星――。そんな印象があります。
天文再開の時、カッシーニが見たくて笠井さんに相談したことが思い出されます。
 
大きいけど暗い惑星、しかも輪を持つ不思議な天体。サタンの名を持つのが納得できてしまう惑星ですね。
撮影でも同じことで、とにかく難しい。
惑星なのでシーイングはもとより、光度が暗いので透明度も重要です。
鏡筒にしても集光力も、コントラストも、解像度もほしい・・・200mmクラスのアポ屈折でもあれば言うこと無しですが
天文台じゃありませんからね・・・
 
しがないリーマン天文ファンには、さてさてどこまで撮影できるか・・・まだまだ手探りです。
 
前回のR200SSの画像はあまりに酷くて、”そんなにシーイングが悪かった???”と勝手に自然のせいにしていましたが、同日撮影の皆さまの画像を拝見して、”なんか違う・・・”と疑問が・・・腕が無いのは仕方が無いのですが、
同じ実力の撮影者でも、最良の機材を選ばなくては!と、思い少し調べてみました。
 
さて、R200SSは光軸はまずまず合っているようです。恒星像で確認しましたが、焦点外像も内像もそれほど酷くない用です。他は・・・スパイダーや斜鏡の大きさは影響はあるでしょうが、それは同じR200SSと比較すると普通はもっと良いように思います。あとは斜鏡の周辺の鍍金が傷んではいますが…果たしてそれが原因がどうか・・・
メンテナンスにはお金も掛かるし、場合によっては新調した方が安くなる場合もありますから、まずは、実力を調べねば…
 
そこで、5/9に恒星像を確認した後、R200SSとED80Sfで同じ、アイピース、同じビデオでコリメート撮影して比較してみました。で、まず大口径のR200SSでは、
イメージ 1
日時 :2012/05/10 21:52:09(JST)
光学系:R200SS+LV4+IXY-DV2(光学8倍ズーム、ローライト プログレッシブモード)
架台 :GPD+AGS-1s+恒星時駆動
条件 :RegiStax6にて5598フレームを処理800フレームスタック&明瞭化、PSE9にて明るさ調整/切抜き
 
では、ED80Sfはどうかというと
イメージ 2
日時 :2012/05/10 21:30:48(JST)
光学系:ED80Sf+LV4+IXY-DV2(光学7倍ズーム、ローライト プログレッシブモード)
架台 :GPD+AGS-1s+恒星時駆動
条件 :RegiStax6にて5471フレームを処理800フレームスタック&明瞭化、PSE9にて明るさ調整/切抜き
 
撮影者は同じですし、どちらもゲージを使ってピントは追い込み、複数ピント位置で撮影しています。
上の結果を見る限り、カッシーニはED80Sfで確認でき、R200SSでは確認できません。
明らかにED80Sfの方が有利なようです。
 
う~ん、コレは問題です。基本的に土星撮影の作戦を変更せねば・・・