2010年01月

満月と火星

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昨日は、前半は晴れていました。

撮影したかったのでが、なかなか手が空かず、キチンとした撮影には至りませんでした。

しかし、綺麗な満月と明るい火星が並んでいたので、手持ちで撮影しました。

明後日は雪の予報です。

また、富士山麓は雪で閉ざされてしまうでしょうか。

新月期にはまた、星々を撮影したいものです…

自作レデューサ2の行方~

先日、作成した自作レデューサ2ですが、若干、片側に収差が残ったのと
光害フィルタ、LPS-P2を併用しなかったので、盛大なゴースト出てしました…

さて、レンズの組み付け位置を修正して、光害フィルターを入れて再チャレンジしました。
対象は、少しでも光害が少なくなるように、天頂くを選びました。

レデューサの作り方は、シュミットさんが詳しくブログに書いておられます↓。
http://blogs.yahoo.co.jp/schmidt_1954/31329869.html
シュミットさんは、AC No.4(焦点距離250mm)を使っておられますが、私は、
AC No.3(焦点距離330mm)を使用しています。

AC No.4は以前、試してみて少し過補正になってしまったからです。
シュミットさんのBLANCA110EDでは、かなり効果が高かったようです。

さてテスト画像は、ダイナさんがWOのレデューサ2、3をテストしておられたM35が対象です。
ISO1600で短時間露出なので画像が荒れていますが、ご勘弁を…
まずは、ピクセル等倍画像です。
↓レデューサなし
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↓レデューサ2あり
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かなり改善されています。レデューサ無しの周辺収差は、それなりに発生します。
これはBORGでも同じだったので、補正系をもたない屈折望遠鏡は仕方が無いのだと思います。
自作レデューサ搭載では収差は、かなり小さくなります。5000円以下でこれが実現できるなら
コストパフォーマンスはかなり良いです…

しかし、問題が…次が視野全体です。
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↑レデューサ無しです。かぶりはありますが、変なゴーストはありません。
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↑自作レシューサ2ありです。やはりゴーストが…
これは痛いな~、やっぱりキチンとしたレデューサを購入しないとダメかな…

火星最接近間近!26日夜の火星

2年2ヶ月毎の火星接近が近づいてきました。
かに座の隣に、かなりの光量を放ち赤く輝いています。

26日は早近くになり、北風もおさまって、恒星の瞬きを見る限りシーイングは良さそうです。
期待をして眺めると、なかなか良い状態の火星を見ることができました。

望遠鏡やビデオカメラのモニターには極冠の白さのほかに、大きなシミ状の本体模様が見えます。

形からすると大シルチスのようです。火星の模様でもっとも目立つ場所です。

小口径の望遠鏡でも比較的見易い模様です。
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ED80Sf+LV2.5mm+Canon IXY-DV2(光学約9倍ZOOM)
約4500フレーム×8を処理、平均1300フレームをRegistax4にてスタックおよび明瞭化
フォトショップエレメントでコンポジット、明るさ/彩度レタッチ
2010年1月26日23時38分(JST)

準備をしているとお向かいの奥さんに缶コーヒーを頂いちゃいました。
天文に興味があるとのことで、見せてあげたかったのですが、準備に時間がかかり
間に合いませんでた~(すいませ~ん)
次回は是非、みていってください!

月撮影に絞りは効果的か?

胃腸の風邪にかかりました。
胃腸の風邪なのに、なぜか頭痛が酷かった・・・月曜日のことです。
熱は微熱なのに悪寒も酷くて、1日寝込みました。午後、お医者さんに行って薬をもらうと
翌日は元気になりました。  と、その元気になった火曜日夜(昨夜ですね)は、
とても良い天気です。星空も広がります。夜からは冬型の気圧配置も緩みそう・・・

ならば、ということで火星にチャレンジすることにしました。
現在、画像処理中です。シーイングは良かったです。目視で大シルチスと思える模様と
極冠の白い部分がわかりました。早く画像処理したいです。

その前にいくつか実験をしました。月撮影の絞りの効果です。
まず、はじめにお詫びを。だいさん、ごめんなさい。どうも、いい加減なことを言っていたようです。

短焦点のアクロマート屈折望遠鏡で月を撮影するとき、色収差を改善するためにF10(即ち400mmの焦点距離なら
φ40mm程度に)対物レンズを絞ることをお勧めしました。
色収差の改善⇒解像度のUP、という論理でした。
しかし、コメントに書き込んでから、確かに色収差は改善されるが、分解能が下ることを考慮していないことに気付きました。

では、絞った方が良いのか、悪いのか、自分鏡筒(アクロマートではなく、アポクロマートですが)で比較してみました↓。
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ED80Sf(EDアポクロマート屈折)+EOS kX2/絞り無のデータ:ISO200、露出1/400秒、絞りφ60mmのデータ:ISO200、露出1/100秒
絞りは付属のフードキャップが丁度、φ60mm程度に絞れるようになっているのでそれを使いました。

鏡筒は、ED80Sfなので、アクロマートとは単純比較は出来ないですが、色収差は多少はあるので、改善するかな~と、思ったら
結果は逆でした。絞らない方が解像度があります。2枚目のピクセル等倍画像で見ると顕著です。
なお、F値は絞り無の状態でF7.5の鏡筒なのでφ60mmの絞りでは、F10です。

やはり、私の鏡筒の場合は、口径が小さくなることによる分解能の低下が支配的なのかも知れません(露出時間の違いによるブレの可能性もありますが・・・)。
いずれにしても、あまり絞りすぎると良くないようなので、絞るにしてもφ103mmならばφ80mm程度にして、あとは月用のフィルターを
使うのが良いのかもしれません。

だいさん、こんな感じでした~

バラ星雲&M81,M82~藤野プチ遠征結果その3

さらに藤野遠征の続きです。
気温は、-8℃まで下がっていますが、もうだいぶ驚かなくなりました(笑)

防寒は、かなりしっかり行ったので、風が無ければはじめのうちは寒くありませんでしたが、
さすがに午前3時付近になり、体も冷えてきました。

車もフロントガラスも凍結して、いつも帰りは大変なので、シートを1枚被せました。
これで帰りもできるだけ早く帰れます。

バラ星雲もシーズン終盤です。今冬は、調布でチャレンジしたものの空の暗い場所では
撮影していませんでした。やはり、きちんと撮影しておきたい対象なので、クリスマス星団の後に、
撮影対象にしました。
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BORG60ED+レデューサ#7885+LPS-P2フィルター+EOS kX2(SEO-SP2E)IR置換
GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド/ガイド鏡ニュープラネッツ80S+NexImage
ISO800 露出10分×4コマ 総露出40分
SI6、PS-Elementsで画像処理(ダーク減算/フラット補正有)
左端を少しだけトリミングしました。構図がすこし右に寄っちゃったので…

最後は、みなさんがM81、M82を撮影されていたのでチャレンジです。
二つの銀河は、M81は明るいバルジと腕が特徴で、M82は内部で激しい爆発を起こしている銀河で
特徴があって面白い銀河です。
隣にある小さな銀河はNGC3077です。ミニボーグだとちょうど3つが構図におさまります。
イメージ 2

中央部をトリミングしてみました。
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BORG60ED+レデューサ#7885+LPS-P2フィルター+EOS kX2(SEO-SP2E)IR置換
GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド/ガイド鏡ニュープラネッツ80S+NexImage
ISO800 露出10分×4コマ 総露出40分
SI6、PS-Elementsで画像処理(ダーク減算/フラット補正有)

全て終了して、午前3時半頃でした。
今回は、機材トラブルや雲に阻まれない、運の良い遠征でした。
こんなことは初めてです(笑)

クリスマス星団とコーン星雲&球状星団M3~藤野プチ遠征その2

先日の藤野プチ遠征の第2弾です。
オートガイドの調子が良く、俄然、やる気が燃え上がってきて、
平日で、明日も仕事だと言うのに、のめり込んでしまいました…

まずは、前回ガリバー王国跡地で、10分しか露出できなかったクリスマス星団とコーン星雲です。
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BORG60ED+レデューサ#7885+LPS-P2フィルター+EOS kX2(SEO-SP2E)IR置換
GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド/ガイド鏡ニュープラネッツ80S+NexImage
ISO800 露出10分×4コマ 総露出40分
SI6、PS-Elementsで画像処理(ダーク減算/フラット補正有)

多くの星雲星団がそうですが、肉眼では光が淡く見ることはできません。
天体観測の醍醐味にかけると、以前、私も思っていたのですが、デジタルカメラは、モニタがあるので
ある程度、空の暗い環境であれば、ISO800/10分露出ぐらいで撮影後のカメラモニター再生画面で、
十分に星雲の状態が見えます。
今回も、10露出後に数秒写って見える、クリスマス星団がとても綺麗に見えました。
これは、擬似的にライブ感覚を生むので、とても楽しいです。

次は、球状星団M3です。先日、東京でレデューサのテストで撮影しましたが、
きちんと写そうと思って撮影しました。一枚目がトリミング無しです。
イメージ 2

二枚目は、トリミングして大きくしました。
イメージ 3

光学系は上記同。ISO800 露出5分×2コマ 総露出10分
SI6、PS-Elementsで画像処理(ダーク減算/フラット補正有)

球状星団はいつ見ても不思議です。
球状星団を構成する恒星は、年老いた星が多いと聞きかじった事がありますが、
何であんなに密集しちゃうんでしょうかね~
中央には何があるんだろ…
恒星の大きさも比較的揃って見えるし、銀河の周辺に点在すると言うし…
昔から不思議な天体の一つです。
同じ星の集まりでも、散開星団は星間ガスから生まれた赤ちゃん星なので
密集しているのはわかりやすいですし、形も比較的不規則なので理解しやすいのですが、
球状星団は不思議です。

天体を本で読むのも好きですが、自分で撮影すると、その不思議さが実感として
湧いてきます。

これだから天体観測は止められませんね~

プレアデス星団(M45すばる)藤野プチ遠征にて

1月18日の月曜日は、藤野にプチ遠征に行ってきました。
今月の新月期も終盤に入り、本当は先週土曜日の合同遠征に参加したかったのですが
あえなく挫折…

とりぷるあいさん、曰く”新月期に遠征しないなんて体に悪い”ので~(*´∀`)
何とか遠征をしたいと思っていたところ、月曜日は22時ぐらいには出発できました!

さて、若干、透明度は悪いものの雲はゼロ。寒さは途中、道路標示は-2℃でしたが、
現地は、最終的に-8℃まで下がりました。
しかし、風がないせいか寒さはあまり感じませんでした。

撮影風景はこんな↓です。今回はBORG60EDの出動です。
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最初の狙いは、M45プレアデス星団です。
そろそろシーズン末期ですし、レデューサ搭載後まだ撮影していないので選びました。
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BORG60ED+レデューサ#7885+LPS-P2フィルター+EOS kX2(SEO-SP2E)IR置換
GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド/ガイド鏡ニュープラネッツ80S+NexImage
ISO800 露出10分×5コマ 総露出50分
SI6、PS-Elementsで画像処理(ダーク減算/フラット補正有)

はじめの2コマ、ピント合わせの回折格子をつけたままだったので、回折光ができてしまいました。
アクセントになってそれなりにいいかも…ということにしておきます。

さて、当日は、オートガイドが絶好調でした。
赤緯軸のメンテナンスも良かったのだと思いますが、一つ、改善を加えました。
それは、SBS(スターブックType-S)のアライメントを行わないという方法です。

もともとSBSには、SS2000PCにある”極軸があっているモード”がありません。
加えて、ホームポジションもアライメント情報に加えられているとのこと(メーカー確認済み)で、
1つでもアライメントを行うと、2つのアライメント情報となり、単なる恒星時駆動ではなく
赤緯軸を制御してしまいます。しかもホームポジションは正確にあわせることが困難なので
不用意に赤緯軸を制御して、オートガイドには良いことはありません。

ゼロアライメントの仕方は、簡単です。ホームポジション後、最初に導入した星でクランプを
緩めて手動であわせてしまいます。あわせてもアライメントは行いません。
いい加減なホームポジションのデータが無いせいか、ゼロアライメントでもほとんどの場合、
撮影対象を正確に導入できます。

この方法を導入してから、赤緯軸が突然大きく動く現象が全く無くなりました。
ガイドウォークのガイド精度は、400mmのガイド鏡+NexImegeで、概ね±1.5画素程度です。

誤差もほぼ均一に発生するので、星像があまり歪みません。

これはSBSだけの問題なのかわからないのですが、本来のスターブックもファームは似ているようなので
赤緯軸の挙動がおかしい場合は試してみる価値はあると思います。

ここまで来るともう少し焦点距離の長い撮影に挑戦したくなります。

ますます、ED80Sfの収差を改善したくなりました!
春の銀河は、さらに長焦点が欲しいなぁ~R200SSかぁ~VC200Lか~…
ああ~夢ですね~~~
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