2009年06月

今シーズン初の大赤斑

イメージ 1

木星は巨大な惑星ですが、自転周期は10時間弱です。

そのため、わずかな時間の観測でも本体の模様はどんどん変ります。

木星には、大赤斑という非常に特徴的な模様があり、シーズン毎に模様が変化するので

今シーズンも観測したいという気持ちはずっとあったのですが、これまでうまくタイミングが

あわず、見ることができませんでした。27日は4時半ごろ大赤斑が正中(木星の真ん中にくる)

予定だったので、明け方ギリギリに木星を見れば、観測できると思って2時半ごろ準備を始め、

3時過ぎから撮影を開始しました。観測開始時は、確認できるか不安でしたが(というもの、

正中するときは夜が明けているため、夜明け前、大赤斑が見れても端の方のため)、最後の頃

薄明の中での撮影では、ビデオのモニターにそれらしき模様がぼんやりと見え、少々安心しました。

結果的には、比較的シーイングも良く、3時20分ごろから11分おき位に大赤斑が移動する様子が

撮影できました。

データ
光学系:鏡筒ED80Sf+アイピースLV4mm+ビデオIXY-DV2コリメート光学8倍ZOOM

    架台 ⇒GPD+SBS/恒星時駆動

処理 :それぞれ約4500フレームをRegiStax4にて処理、約3500フレームスタック/明瞭化

        フォトショップElementsにてレベル補正/彩度補正/切抜き

        時刻:6/27 3:21~3:54(JUST)

本日未明の木星

イメージ 1

梅雨らしい天気が続き、あ~もうしばらくは、星見はお預けかなぁ・・・と、思っていたら、

本日未明に幸運にも木星を観測できました。

最近、深夜になると何故か、長女が目を覚ましてしまうらしく親の寝室にやってきます。

ベッドはそんなに広くないので、当然のごとく私が追い出されます。

仕方なくリビングのソファで横になると、午前2時半頃、東南の空に、オボロな木星が見えます。

いや、ホントはオボロではなかったかも知れませんが、目が寝ぼけていたもので・・・

これでは仕方ないと、そのまま寝てしまいました。次に3時半過ぎに目が覚め(ソファーは狭いっ!)

さらに空を見上げると、きれいな木星がっ!オーー!!、マイガッ!

しまったぁ~!先ほど起きた時に準備をすればよかったぁ~!!ほぼ夏至の今日、4時には薄明します。

諦めようと思いましたが、2週間近く星見をしていないので、ダメ元で機材の準備を始めました。

空は、どんどん明るくなります。4時18分から撮影できて、何とか10分ほどカメラを回せましたが、

前半以外は、薄雲かかったり、最後は薄明してNGでした。まさに、奇跡的に一枚、まともに撮影

することができました。最近、あまりラッキーな事がなかったので、なんだかとても嬉しいです!

梅雨末期の東京で観測する、予定の来月の日食も何とか晴れることを祈願!!

データ
光学系:鏡筒ED80Sf+アイピースLV4mm+ビデオIXY-DV2コリメート光学7倍ZOOM

    架台 ⇒GPD+SBS/恒星時駆動

処理 :4422フレームをRegiStax4にて処理、1168フレームスタック/明瞭化

        フォトショップElementsにてレベル補正/彩度補正/切抜き

        時刻:6/19 4:18(JST)

GPD赤道儀赤緯軸(Dec)の分解

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

直焦点撮影を始めて、オートガイドの経験を重ねるうちにGPDの赤緯軸の動作がなかなか安定しません。

Dec方向のガイドエラーの報告は、複数の方のWebサイトもしくは、ブログにも散見されますが、

なかなか解決の糸口が見つかりません。

せめてGPDの分解事例が無いものかと、探しましたがSX赤道儀やSE赤道儀の分解事例はあるよう

なのですが、GPDはなさそうです。

確かに精密機械の分解ですからリスクも大きく、万が一、復元できないととても悲しいので、

私自身も迷いましたが、赤緯軸の動作の感触を手で確かめても、フリクションが周方向に一定では

無く、特定の回転角で摩擦感の大きい場所もあり、やはりこれは分解しかない、と、心を決めました。

※このブログでは、分解整備の手順および整備後の動作を一切保証いたしません。

 分解される場合は、ご自身の責任の下で行なってください。

GPD赤緯軸/分解


①[1枚目]は、GPD赤緯ユニットの上面写真です。まず、SBSの赤緯モーターASSYを外し、

 次にM6の六角穴付ボルト2個で、アリ溝ASSYは取り外せます。

②GPD赤緯ユニットのアリ溝部は、ホイールギアのカバー状になっているので、

 外すとホイールギアが現れます。

③次に赤緯目盛を外します。まず、ローレット加工してあるナットを外します。硬い時は、

 大き目のプライヤーもしくは、パイプレンチでゴム板などを挟むと、傷を付けずに外せると思います。
 
 摩擦を緩和するために、樹脂(たぶんテフロン)ワッシャが2枚挟んであります。

④[4枚目]で、専用工具でないと外せないリング状の部品が現れました。側面の芋ネジは、緩み止めで

 あることはすぐにわかり、外せましたが、専用工具は無いので止もうを得ず、ノギスを使って、部品

 の穴をやとい、そっと回しました。

 後から解りましたが、この部品は、赤緯軸本体の抜け止めの部品で、締めこむと

 赤緯軸が固定されてしまうので、締めこんでいない部品のため、外せました。

 ※芋ネジで雄ネジ側が一部、潰れているので外す際に、かじりそうな感じがあります。ゆっくりと

 無理をせず、CRC-5-5-6などを使いながら外すと良いと思います。

⑤[5枚目]に外した部品を示します。この抜け止めリングは、樹脂(多分テフロン)のワッシャが

 2枚挟んであり、これでスラスト方向の摩擦を小さくしています。この時点で、GPD赤緯度軸は、

 ベアリングを使っていないことを感じました。

⑥↑の抜け止めリングとウォームギアASSYを外すと、もう、赤緯軸は引き抜けます。

 [6枚目]に下からみた写真を[7枚目]にウォームギアを示します。

⑦[8枚目]に、赤緯軸本体を示します。赤緯軸には、細いステンレスと思われる軸とアルミの鋳物

 で構成されています。ステンレス部品とアルミ部品それぞれに、ガイド用の面粗さが精密仕上げ

 (もしかしたら、ラップ処理面)の部分があり、ここを軸受けとして樹脂リングで受けています。

 つまり、GPDの赤緯軸の軸受けはベアリングは使っていません。

 SX赤道儀もベアリングを使っていないとのことなので、GPD赤道儀やSX赤道儀で積載加重が

 大きくなり、フリクションが増すように感じるのはこの為だと思います。

⑧[9枚目]に軸受けの写真を示します。内部に2箇所、樹脂リングが見えました。

さて、[8枚目]の赤緯軸の外部部分のキワにグリスが固化した部分がありました。ガイド部に接触

するので、これがために摩擦感が増す場所があったようです。

アルコールで応急にふき取りましたが、完全ではないので後日、一度グリスを除去してもう一度

グリスを塗布しなおそうと思っています。軸に傷や変形はなさそうなので、新しいグリスにすれば

少なくとも摩擦は減るように思います。もっとも、これだけではDec方向のガイド精度は上がらないと

思うので、次は、マルチプレート上のDec軸のバランスの位置をマーキングして、バランスをベストな

状態にしていきたいと思います。

分解したGPDは復元しました。復元の際に⑤に部品を締め付けすぎないようにくれぐれも注意が必要

です。理想的には軸方向のガタがゼロで、樹脂ワッシャの摩擦が限りなくゼロに近いのが理想です。

感触を確かめながらの作業が必要です。

今度は・・・光害地でのM16

イメージ 1

6/1~2にかけての撮影、第3弾です。

イーグル星雲、M16です。これもM20同様、Dec側の誤差が大きく、

星像が楕円形に歪んでしまいました。

現状、Dec側のガイド誤差は、Peak to Peakで5画素分、15秒角弱あります。

一方、RA側のガイド誤差はその半分程度なので、結果として星像が楕円形になります。

何とか改善して、せめてどちらも±1画素(±3秒角)以内にしたいと思います。

データ
光学系:写真鏡筒⇒ED80Sf/口径80mm焦点距離600mm+LPS-P2フィルター+EOS KISS X2 SEO-SP2E

    ガイド鏡⇒ニュープラネット(口径80mm焦点距離400mm)+NexImage

架台 :GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド

条件 :ISO400 露出200sec×8コマ 総露出27分 RAW出力

    EOS付属ソフト(DPP)で現像、フォトショップElementsでコンポジット、4x4ビニング

    トリミングなし。

撮影日時:2009/6/2 午後0時26分~午前0時53分

光害地でのM20

イメージ 1

自宅のある東京都調布市は、かなりの光害があります。

特に、自宅マンションの南側が空き地から宅地に造成されたたため、街灯の明りで

ベランダのある南低空は、とてもカブリがひどくなってしまいました。

しかし、自宅というのは何かと便利。

天文の機材は、とても重いしかさばるし、セッティングも遠征と自宅では雲泥の差です。

なんと言っても、ビールを飲みながら撮影ができるのは、仕事帰りのお父さんとしては、

うれしいオプションです。

6/1の晩は、月明かりもそれなりにあるので、遠征はせずオートガイド練習や動作の検証のため

(どんな風に誤差が出ているのかなど)自宅ベランダから直焦点撮影をしました。

ガイドはやはりDEC方向に誤差が大きいですが、極軸の合わせが十分でないので、しかたのない

レベルです。やはりバックラッシュ補正を適度に入れたほうが改善するのと、赤緯軸のバランスが

重要そうです。現状、ウォームギアのスラスト(軸方向)の最適化、バックラッシュ補正の導入

赤緯軸側のバランス(特にマルチプレートの場合、プレートと同一平面XYでの重心と軸の一致)

が改善に聞きそうです。後は、赤緯軸の軸の摩擦低減、ウォームギアの摩擦低減を行いたいと思い

現在、GPD軸の構造を調べようと思っています。

GPDの赤緯軸はベアリングが入っているのかなど、ネット上では良くわかりません・・・

KENKOのSE赤道儀は、かなりベアリングを使っていそうなのですが・・・

やはり、GPDを分解するしかないか・・・

オートガイドが安定したら、レデューサの周辺収差とピントの関係も調べたいのですが、

未だ、そこにいたりません。(感じとしては、ジャスピンの前後どちらも”コマ収差”の

ような収差で、逆にレデューサ無しの時は、僅かに非点収差がある感じで自作レデューサが

無い方が周辺星像は良さそうな感じではあります)。

ちなみに、今回はレデューサ無しです。

M20は、青色があまり良く出ませんでした。また、周辺減光も酷いです。これは、かなり

光量レベルのバンドを狭くしたための影響もありそうです。
データ
光学系:写真鏡筒⇒ED80Sf/口径80mm焦点距離600mm+LPS-P2フィルター+EOS KISS X2 SEO-SP2E

    ガイド鏡⇒ニュープラネット(口径80mm焦点距離400mm)+NexImage

架台 :GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド

条件 :ISO400 露出200sec×10コマ 総露出33分 RAW出力

    EOS付属ソフト(DPP)で現像、フォトショップElementsでコンポジット、彩度調整、4x4ビニング

    トリミングなし。

撮影日時:2009/6/1 午後23時40分~午前0時14分

6月2日未明の木星と海王星

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

海王星~太陽系第8惑星~。冥王星が準惑星というカテゴリになったので一番外側の地球の兄弟です。

さて、私のメインの望遠鏡は、口径8センチの小型の望遠鏡なので、今まで海王星を積極的に

見ようと思いませんでした。(多分、点に見えるだけで恒星と区別がつかないと思ったので・・・)

さて、今年は様々な天体現象が起こるので、埋もれてしまった感じですが、今年は木星と海王星が

とても近い距離にあります。何回か接近も繰り返すようです。

昨晩も久しぶりに晴れたので、ベランダからいくつかの星雲を直焦点撮影した後、東に現れた木星を

直焦点撮影しました。

狙いは、木星ではなく海王星でした。木星は、4つのガリレオ衛星を従えているので、直焦点撮影でも

ユニークに写ります。そこに接近している海王星、うまくいけば浮かび上がるかな~と思ったら、

案の定、明るい空が幸いして微恒星はあまり写らず、木星/海王星のランデブーが写す事ができました。

[1枚目]がその写真です。[2枚目]は海王星のアップを今度は、コリメート撮影しました。画角は、

[3枚目]の木星のコリメート撮影と揃えてあります。最後[4枚目]にガリレオ衛星をコリメート撮影

しました。直焦点[1枚目]は4つの衛星が確認できますが、[4枚目]はイオが木星上を通過中のようで

一つ見えないです。[3枚目]木星もシーイングに比較的恵まれ、細かい模様まで見ることができました。

[ データ ]
直焦点[1枚目]

光学系:写真鏡筒⇒ED80Sf/口径80mm焦点距離600mm+LPS-P2フィルター+EOS KISS X2 SEO-SP2E

    ガイド鏡⇒ニュープラネット(口径80mm焦点距離400mm)+NexImage

架台 :GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド

処理 :ISO400 露出30sec RAW出力 EOS付属ソフト(DPP)で現像、

    フォトショップElementsで4x4ビニング 時刻:6/2 1:19

コリメート[2枚目]~[4枚目]

光学系:鏡筒ED80Sf+アイピースLV4mm+ビデオIXY-DV2コリメート[2枚目]光学6倍ZOOM
    
    [3枚目]光学9倍ZOOM [4枚目]光学1倍ZOOM

    架台 ⇒GPD+SBS/ガイドウォークによるオートガイド

処理 :[2枚目]海王星⇒4449フレームをRegiStax4にて処理、4001フレームスタック/明瞭化

        フォトショップElementsにてレベル補正/彩度補正/切抜き

        時刻:6/2 2:31~2:34(JST)

   :[3枚目]木星 ⇒4472フレームをRegiStax4にて処理、2322フレームスタック/明瞭化

        フォトショップElementsにてレベル補正/彩度補正/切抜き

        時刻:6/2 2:19~2:22(JST)

   :[4枚目]ガリレオ衛星⇒872フレームをRegiStax4にて処理、613フレームスタック/明瞭化

        フォトショップElementsにてレベル補正/切抜き

        時刻:6/2 2:25(JST)

撮影場所:東京都調布市自宅ベランダ 
ギャラリー
  • 光害地のベランダ撮影
  • 光害地のベランダ撮影
  • AGS-1S+ステラショット
  • AGS-1S+ステラショット
  • AGS-1S+ステラショット
  • AGS-1S+ステラショット
  • AGS-1S+ステラショット
  • AGS-1S+ステラショット
  • 信州上田市より